ARTIST : SPEEDY J
TITLE : GINGER
LABEL : WARP RECORDS
FORMAT : 2LP

イギリス・シェフィールドにて89年に創設後、現在に至るまで先鋭的なアーティストの作品を世に送り出すエレクトロニック・ミュージックのアイコン的存在の一つ「Warp Records」が、90年代前半のポスト・レイブ時代に、身体ではなく心のための音楽を標榜した名作シリーズ『Artificial Intelligence』の第6弾として93年にリリースされた、オランダ・ロッテルダム出身のテクノプロデューサーSpeedy Jの1stアルバム『Ginger』の2023年リイシュー盤。リイシューに伴いリマスタリングも行われました。シンセのアルペジオやストリングスにブレイクビーツが重なり、壮大なハーモニーを生み出す『Fill 4』や、メロディワークが冴え渡った、アルバムの最後を締めくくるダウンテンポD2『De-Orbit』といった、美しくかつ心地よいと断言できる音に仕上げた楽曲も良いですが、綺羅びやかなシンセサウンドとグルーヴィなベースラインが特徴的な、東洋の桃源郷のような味わいのあるA3『Beam Me Up!』や、発信音をパッドサウンドの上に散りばめたB1『R2 D2』など、随所に電子音の遊び心を感じさせる楽曲も多いと感じる作品。フロアライクかつクールな低域とリズムワークに、先述の美麗なシンセサウンドが組み合わさったB3『Basic Design』もカッコいいです。(Kotaro)



A1 Ginger
A2 Fill 4
A3 Beam Me Up!
B1 R2 D2
B2 Fill 14
B3 Basic Design
C1 Perfect Pitch
C2 Flashback
D1 Pepper
D2 De-Orbit